Rokt、サードパーティーCookie廃止に伴い、マーケティング担当者、オンラインビジネス担当者がこれから検討すべきことは?
MarTech グローバル企業Rokt(ロクト)が、
これまでのCookieの役割とこれからの対策を解説
過去20年間、デジタル広告が急速に普及した大きな要因として「Cookie」の登場が挙げられます。Cookieには、ユーザー認証やショッピングカート内の商品の追跡などの幅広い用途があり、ユーザーの利便性向上だけでなく、アクセス解析や閲覧履歴に基づくレコメンデーションに活用できることから、デジタルマーケティングにおいて欠かせない役割を担ってきました。
そんな中、Googleは2020年1月にこれまでに活用されてきたブラウザ上のサードパーティーCookieを廃止することを発表しました。先日当初の廃止予定から2023年に延期されることが発表されたものの、マーケティング担当者やオンラインビジネス担当者は、Cookieのない世界と今後対峙していく必要があります。
eコマース・マーケティングテクノロジー(MarTech)を提供するグローバル企業Rokt (ロクト)は、データを活用して消費者に「パーソナライズされた最適なカスタマーエクスペリエンス」を提供する企業として、Cookie廃止の発表以来この差し迫る業界の変化について議論してきました。
今回は、サードパーティーCookieの廃止にあたり、マーケティング担当者やオンラインビジネス担当者が知っておくべきことをこれまでのCookieの歴史とともに解説いたします。
サードパーティーCookie廃止に至るまで
サードパーティーCookieがこれまで担ってきた役割
サードパーティーCookieによるトラッキングは、四半世紀以上にわたりデジタルマーケティングの中心的な役割を担ってきました。これまで、ユーザーのウェブ上での行動を追跡し、潜在的な消費者をターゲットとし、広告を効果的に提示させるために活用されてきました。最近では、広告会社はサードパーティーCookieの使用により、主に個々のユーザーを「サイト外」で追跡し、長期間にわたって閲覧データを収集することにシフトしてきました。このいわゆる「サードパーティーCookie」の活用により、マーケティングチームや広告主は、消費者の行動をより深く理解し、ターゲット層を絞り込み、購買属性を把握するために豊富なデータを得ることができるようになりました。
データへのアクセスにより、デジタル広告業界は急激に成長し、2019年には米国内だけで1,290億ドル以上の広告費が費やされました。2023年には2,000億ドルにまで成長し、米国のメディア支出全体の66%以上を占めることが予想されています。
(出典:US Digital Ad Spending 2019)
サードパーティーCookieへの懸念が浮上
サードパーティーCookieの台頭と消費者データへのアクセスが拡大するにつれて、消費者のプライバシーが守られず、個人情報をコントロールできないことへの懸念が広がりました。ウェブページにCookieを設置した広告プラットフォームは、無期限にわたって、その後の消費者が訪問する全てのページを追跡し、個人の閲覧習慣の「足跡」を作成する機能を持っています。
多くのサイトでは、収益を得るためにCookieを使用しており、異なるクライアントによっていくつものサードパーティーCookieが同時に用いられていることもあります。これを受けて、消費者と規制当局の双方が、最終的な責任を負うソフトウェア企業にデータとそのプライバシーの確保を求めるようになりました。
サードパーティーCookieの規制
ウェブブラウザは、消費者のプライバシー保護の観点から十分な対策が講じられていないと批判されてきました。これまでブラウザには、サードパーティーCookieを無効にするオプションが含まれていましたが、その機能は複雑な設定の裏に隠されており、操作が困難な場合が多くありました。
その結果、2020年3月、AppleはSafariでサードパーティーCookieをデフォルトでブロックするようになり、2020年6月にFirefoxが続きました。現在、すべてのプラットフォームにおいて、Safari(35.4%)とFirefox(4.3%)が第2位と第3位のブラウザのシェアを占めていることから、これは大きな変化をもたらします。GoogleとMicrosoftは、現在のサードパーティーCookieのシステムに依存した広告プラットフォームを維持して収益を上げ続けているため、独自の立場を取っていましたが、ついにGoogleは2023年にChromeでサードパーティーCookieをブロックする計画を発表し、 Microsoftは同社のEdgeブラウザでサードパーティーCookieをオフにすることを予定しています。
結論として、2023年までにブラウザのトラフィックの90%が
サードパーティーCookieによって追跡できなくなる
サードパーティーCookie廃止後のシフトチェンジの必要性
サードパーティーCookieの廃止に伴い、マーケティング担当者はマーケティングの方法を変えたり、広告ターゲティングを完全にストップしたりすることもできますが、今必要なことは、マーケティング担当者が情報収集する方法を変えて、メッセージが適切な層に見られるようにすることです。
Cookieに頼らずに、ターゲティングを継続する方法はいくつかあります。ページ上の広告がコンテンツに直接関連するコンテキスト広告は、多くのマーケターが採用している方法の1つです。しかし、コンテクスト広告の欠点は、コンテンツ上に広告が多すぎるとページが乱雑になり、消費者が不満を感じて、広告を排除したり、完全に無視したりすることがよくあることです。最終的に広告主は、消費者のプライバシーを保護しつつ、最適な顧客体験に必要なデータを提供するソリューションを探し続けなければなりません。
今後の対策
サードパーティーCookieの廃止に伴い、管理されたファーストパーティー環境で各企業に合った唯一無二の持続的なソリューションが求められています。このソリューションは、消費者との合意に基づく関係が確立された後にのみデータが収集されるため、消費者のプライバシーを維持するだけでなく、マーケティング費用を正確にセグメント化、ターゲット化、属性化するのに役立つ顧客データを得ることができ、同時に顧客との関係を深めることができます。
Roktでは媒体社から連携されたメールアドレスを一次データとして活用しています。このメールアドレスを主な識別子とすることで、サードパーティCookieとは異なり、Roktに限定された安全な環境で持続的にデータを活用することができます。これによりデータ・セキュリティを担保しながら、質の高い顧客インサイトを広告主に提供することを実現しています。
さらに、Roktは消費者のエンゲージメントが最も高まる取り引きの瞬間を「トランザクションモーメント」とし、この瞬間に焦点を当てています。数々の賞を受賞しているRoktのAI技術は、Cookieに頼ることなく、その取り引きの瞬間、つまり「トランザクションモーメント」に、それぞれのユーザーにとって最適な次のアクションへ導きます(次ページ参照)。また、 GDPRおよびCCPAに準拠したRoktのプラットフォームは、ハッシュ化されたeメールを利用して購買者のペルソナを作成し、AI及び機械学習技術によって最適化を図ることができます。既存のプロファイルをもとに、消費者の潜在的価値を判断し、それに応じて適切なメッセージを表示します。
ユーザーのエンゲージメントが7倍※になると言われる「トランザクションモーメント」と組み合わされた、プライバシーに配慮したターゲティングは、サードパーティのCookieに依存せず、新たな獲得チャネルを必要とするマーケターにソリューションを提供すると考えられます。
※調査出典:Rokt 2018年 リサーチペーパー「デジタルマーケティングにおける最高に幸せな瞬間」)
パーソナライズされた最適なオファーを提供
購入直後は最もお客様の満足度が高い状態です。Roktはコンバージョンの可能性が最も高いこの瞬間に、最も関連性の高い広告のみ表示するサービスを提供しています。ランダムな選択肢をたくさん提示するのではなく、パーソナライズした厳選された選択肢を複数提示します。
消費者にとって「最も関心の高い」オファーや製品、サービスを提示するだけでなく、これらのメッセージを個々にパーソナライズすることで、より高いエンゲージメントを実現し、より深い顧客満足とロイヤリティを得ることができます。
①サイト内で購入
AIと機械学習により、商品との相関が高い消費者をターゲティング
②購入後に広告表示
Rokt媒体社のページでお買い物の直後に表示
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「Rokt」は、購買欲が高まっている瞬間に着目し、「パーソナライズされた最適なカスタマーエクスペリエンス」を提供しています。2020 MarTech Breakthrough Awardsにて「マ−テクにおけるAI活用の最優秀賞」をはじめ受賞歴のあるAI 、および自社が持つ独自のテクノロジーである「機械学習」により、「eコマース体験をよりスマートに、より速く、より良いものにする」ことを目指しています。
Roktについて
Roktはオンラインでのお買い物の瞬間に顧客の購買欲が高まっている点に着目し、パーソナライズされた最適なカスタマーエクスペリエンスを提供することを目指しています。現在、アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、オランダ、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、スペイン、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、および日本の世界16ヶ国において、eコマースにおける変革をサポートしております。
Roktの持つ独自のテクノロジーである、機械学習、および受賞歴のあるAIにより、当社のミッションでもある「eコマース体験をよりスマートに、より速く、より良いものにする」ことを目指します。
Roktは、オンラインでのお買い物の瞬間を“Transaction Moment™(トランザクション モーメント™)とし、その可能性を最大限に引き出すことで、クライアントが競合に先んじて、より適切なカスタマーエクスペリエンスを提供できるよう貢献してまいります。現在、Live Nation、Groupon、Staples、Lands’End、Fanatics、GoDaddy、Vistaprint、HelloFreshを含むグローバル企業の複雑なeコマースの課題を解決しています。
また、2020年10月に、シリーズDの投資ラウンドで8,000万米ドルを調達したことを受け、グローバルパートナーのネットワークを拡大しています。今後もさらに多くのeコマース企業、及び広告主となる企業の皆様をサポートしてまいります。