“腸内環境の乱れ”は肌の乾燥にも影響していた! 腸内環境を改善し、肌の潤いを守る「腸パック」とは?
夏から秋冬にかけた季節の変わり目には肌の特別ケアが必須!慶田朋子先生おススメ!
「腸パック」にぴったりの植物性乳酸菌が摂れる食材4選
今年も乾燥シーズン到来!今年は“内側から”の乾燥対策がポイント!
今年も厳しい残暑が続きますが、涼しくなり始める頃には湿度が下がり一気に乾燥シーズンが到来します。夏から秋冬にかけた季節の移り変わり目は、肌が敏感になるうえ、夏に受けた肌ダメージのケアや乾燥シーズンにむけた対策など、肌にとって特別なケアが必要になる時期です。また、コロナ禍でのマスクの常習化による「マスク乾燥※1」や在宅勤務が増え、仕事中、常にエアコンをつけていることにより肌の乾燥を感じる人が増えている※2など 、昨今ならではの乾燥が気になる要因が増えており、肌の乾燥対策がより一層注目されています。
冬の乾燥の原因は腸にもあった
腸内には600~1000兆個もの腸内細菌が存在し、それらがビタミンB群、葉酸、ビタミンKなど肌の代謝を進めるのに必要な栄養素を作り出しています。健康的な腸内では善玉菌が優勢ですが、悪玉菌が多くなってしまうと便秘がちになったり、ビタミンを合成する能力も低下します。腸内で腐敗物質が発生し、それが腸粘膜から吸収され、血管を経由してめぐる事が分っており、肌荒れなどを引き起こす可能性が指摘されています※3。乾燥もこの肌トラブルのうちの1つです。
※1 参考:https://corp.shiseido.com/jp/newsimg/3001_x1a03_jp.pdf
※2 参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001730.000005794.html
※3 参考:https://beauty.oricon.co.jp/special/101044/
乾燥対策の新常識 “腸パック”とは?
“腸パック”とは、腸内環境の改善により肌の潤いを守る、新しい乾燥対策です。今回は、専門医監修のもと、乾燥対策の新常識である“腸パック”について紹介します。
腸内環境と肌の潤いの関係性
カゴメが行った研究※3によると、ラブレ菌の継続摂取により、肌の乾燥が気になる方の肌の潤いを守ることが確認されており、ラブレ菌は腸内環境を改善することで肌の保湿機能を改善させることということが示唆されています。
※4 参考:https://www.kagome.co.jp/library/company/news/2021/img/2021073001.pdf
腸内環境改善と肌の保湿を守るのを助ける機能が報告されている“ラブレ菌”
冬に向かってだんだん空気が乾燥してくる10月になると、一気に肌も乾燥します。夏の紫外線や暑さによる肌ダメージのツケも重なり小じわや乾燥による肌荒れに悩む方が増える頃です。防御力を高める意味でも、乾燥シーズン到来前から保湿ケアをスタートすることが肝心です。
塗るだけのアウターケアが重要なのはもちろんですが、年齢を重ねるたびに、また生まれつきの乾燥肌タイプではそれだけでは不十分なことが多く、インナーケアは欠かせません。保湿成分の原料となる良質の油、肌を再生させるタンパク質に加えて、腸内環境を整える食材の摂取は肌の健康と密接にかかわっていることが分かってきています。特に日本人が古来より慣れ親しんできた植物性乳酸菌、中でもラブレ菌は腸で生き抜く力が強いのでおすすめです。遠回りなようで食べるインナーケアが肌質を改善し、美肌を叶える鍵になるのです。(慶田 朋子)
慶田朋子先生 おススメ! “腸内環境を改善する”植物性乳酸菌が摂れる食材4選
新しい乾燥対策として、腸内環境の改善により肌の潤いを守る “腸パック”に注目です。腸内環境を整えるには、ラブレ菌をはじめとした、植物性乳酸菌が効果的です。さらに毎日数種類摂取すると、健康的な腸に変わってきます。今回は、銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子先生監修のもと、植物性乳酸菌を手軽に摂取することができる食材をご紹介します。
整腸作用と保湿のW効果を持つラブレ菌を含んだ食材「すぐき漬」
「すぐき(酸茎)」は、すぐき菜と塩だけで漬け込んだ京都の三大漬物のうちの1つです。乳酸菌による発酵作用で、強い酸味を持っているのが特徴です。ラブレ菌は、すぐきの中から発見されました。すぐきは37℃に管理された「室」の中で漬けているため、普通の漬物よりも盛んに発酵が進み、強い酸味が生じると考えられています。そのような環境のため、すぐき漬の中には酸に強い乳酸菌が多く含まれると言われています。すぐき菜には食物繊維も豊富に含まれるので、米と一緒に食べることで腸内環境を整えます。
高タンパク低脂肪で栄養価も満点日本人の健康を長く守ってきた「納豆」
タンパク質量が多い大豆を納豆菌で発酵させた日本固有の発酵食品です。血流アップに役立つナットウキナーゼ、強い抗酸化作用があるイソフラボン、中性脂肪や血圧調整に効果がある大豆サポニン、美肌に役立つビタミンB2B6、カルシウムやビタミンKなど栄養満点です。実は納豆菌だけでなく、植物性乳酸菌と食物繊維も含まれるので腸内環境改善効果も高い食品です。
子どもも大人も美味しく飲める疲れ知らずの体をつくる「甘酒」
飲む点滴とも呼ばれる甘酒は、米麹と米が原料です。コウジカビの酵素が米のデンプンを分解し、優しい甘みに変わり、同時に乳酸発酵して作られます。アミノ酸、ブドウ糖、麹、植物性乳酸菌、ビタミンB1を豊富に含むので、疲労回復、整腸作用、免疫力も調整すると言われて。アルコールを含まない製法の甘酒は、子どもも大人も美味しく飲めて、美容効果も期待できる飲料です。
酸味が発酵の証日本唯一の後発酵茶「碁石茶」
中国・雲南省の酸茶がルーツと言われている「碁石茶」は、日本で唯一の「後発酵茶」です。400年余続く伝統製法で、収穫した茶葉を蒸した後、カビ付けを行う一次発酵、杉材の桶で重石を乗せて漬け込む二次発酵と、二段階の発酵(後発酵)を経て作られます。ほのかに甘酸っぱい味わいと香り、独特の風味、そしてタンニンが少ないことが特徴です。植物性乳酸菌はプーアル茶の20倍とも言われ、腸内環境を整える健康茶として人気が高まっています。
銀座ケイスキンクリニック院長 慶田 朋子 先生
東京女子医科大学医学部医学科卒業。同大にて皮膚科助手、美容クリニック勤務などを経て、銀座ケイスキンクリニックを開設。メスを使わないエイジングケアをモットーに医療機器や注射によるナチュラルな若返りに定評あり。皮膚科学の知識に基づくスキンケアの指導に加え、美と健康に役立つ生活習慣や食習慣に関する幅広い知識を生かした指導を行っている。現在は雑誌やテレビなどでも活躍している。著書に「女医が教える、やってはいけない美容法33」(小学館)や「365日のスキンケア」(池田書店)など。